匙を投げる
読み:さじをなげる
「匙を投げる」とは
治療や解決が不可能だと判断し、それまでの努力や関与を放棄することを意味する慣用句です。元々は医師が薬の調合を諦める様子から来ており、現在では仕事や人間関係において、これ以上手を尽くしても無駄だと見切りをつける際に用いられます。ネガティブな響きが強いため、使用場面には注意が必要です。
使い分けのポイント
「匙を投げる」は、相手や状況に対して「もうどうしようもない」という突き放したニュアンスが含まれるため、目上の人や公的な場での使用には注意が必要です。ビジネスシーンでは「断念する」「見送る」「辞退する」といった、より客観的で論理的な理由を添えられる言葉に置き換えるのが賢明です。また、単に諦めるだけでなく「見放す」という冷淡な意味合いも強いため、人間関係において使う場合は相手を深く傷つける可能性があることを理解しておきましょう。文脈に応じて、責任放棄と捉えられないよう丁寧な説明を補足することが大切です。
「匙を投げる」の言い換え・類語・関連語
期待や価値がないと判断して関係を絶つこと
目的の達成を諦めるという客観的な表現
関与を止めて身を引くこと
匙を投げるの同義語で、より古風な表現
助けや配慮を止めて放置すること
望みを捨てて執着をなくすこと
どうすることもできず降参する状態
途中で放り出して無責任にやめること
見込みがないと判断して区切りをつけること
降伏して争いや抵抗を止めること
ビジネス向けの言い換え
仕事・メールなどで使いやすい表現です。
採算が取れないと判断し、本プロジェクトの継続を断念する。
市場の動向を鑑み、この事業から早めに見切りをつけるべきだ。
リスクが高すぎるため、今回の交渉からは手を引くことにした。
競合他社とのシェア争いに敗れ、この地域から撤退する。
丁寧な言い換え
相手への配慮を強めたい場面に向く表現です。
諸般の事情により、計画を断念せざるを得ない状況です。
今回は見込みが薄いため、実施を見送ることにいたしました。
力不足を感じておりますので、今回の役職は辞退いたします。
これ以上の対応は困難ですので、何卒ご容赦ください。
カジュアルな言い換え
日常会話や親しい相手に使いやすい表現です。
このパズルは難しすぎて、もうお手上げだよ。
面倒な作業だからといって、途中で投げ出すのは良くないよ。
あんなに何度も嘘をつかれたら、誰だって見限るよ。
もう時間がないから、この計画は諦めよう。
例文
- 長年尽力してきたが、改善の兆しが見えないため見限ることにした。
- 専門家でさえお手上げの状態では、私たちが解決するのは難しいだろう。
- 彼は結局、最後まで責任を取らずにプロジェクトを投げ出した。
- これ以上交渉を続けても無駄だと判断し、私たちは手を引くことにした。
反対語・対義語
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