言質を与える
読み:げんちちをあたえる
「言質を与える」とは
相手に対して、後で証拠となるような約束や確約をすることを指します。主に交渉や議論の場で、相手に有利な材料や逃げ道を塞ぐような発言をすることを意味し、慎重さが求められる場面で使われる表現です。単なる同意よりも、後から撤回できない重みのある言葉を差し出すというニュアンスが強く含まれています。
使い分けのポイント
「言質(げんちち)」は、相手を拘束するための証拠となる言葉を指します。「与える」という言葉がつくことで、自ら不利な状況や撤回できない約束を相手に差し出してしまうというネガティブなニュアンスが強くなります。ビジネスシーンでは、不用意な発言が契約上の義務や責任として追及されるリスクがあるため、この表現は「軽率な約束を避ける」「慎重に言葉を選ぶ」という文脈で頻繁に使われます。単なる「約束」とは異なり、後から覆すことが困難な「証拠能力を持つ言葉」という性質を理解して使うことが重要です。
「言質を与える」の言い換え・類語・関連語
間違いなくそうすると約束すること。
相手に証拠となる言葉を握られてしまうこと。
相手から確実な同意を引き出されること。
後戻りできないほど具体的な内容を口にすること。
後で追及される材料を相手に提供すること。
責任を持って関与や約束をすること。
後から撤回できない状況に追い込まれること。
はっきりとそうだと決めつけて言うこと。
ビジネス向けの言い換え
仕事・メールなどで使いやすい表現です。
先方から納期短縮の確約を求められ、慎重に検討している。
今回のプロジェクトに対する我々のコミットメントを表明する必要がある。
軽率な発言で不利な合意形成を図ることのないよう注意すべきだ。
現段階では、責任ある回答をすることは控えさせていただきます。
丁寧な言い換え
相手への配慮を強めたい場面に向く表現です。
現時点では、具体的な期日のお約束をすることはいたしかねます。
後々のトラブルを防ぐため、現段階での明言を避けるのが賢明です。
相手のペースに巻き込まれないよう、慎重な姿勢を示すべきです。
検討の時間をいただくため、回答を留保させていただきます。
カジュアルな言い換え
日常会話や親しい相手に使いやすい表現です。
あいつにうまく言いくるめられて、結局約束させられちゃったよ。
余計なことを言って、自分で自分の墓穴を掘るようなものだ。
そんな面倒な話に首を突っ込むと、後で面倒なことになるぞ。
みんなの前で宣言して、自分で自分の逃げ場をなくしちゃった。
例文
- 交渉の席で軽はずみに確約すると、後で取り返しがつかなくなる。
- 相手に証拠を握らせるような発言は、慎重に避けるべきだ。
- プロジェクトの責任者として、安易に踏み込んだ発言をすることはできない。
- 相手の巧みな誘導により、意図せず約束を取り付けられてしまった。
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