羹に懲りて膾を吹く
読み:あつんにこりてなますをふく
「羹に懲りて膾を吹く」とは
熱いスープを食べて火傷をしたため、冷たい料理であるなますまで息を吹きかけて冷ますという意味から、一度の失敗にこりて、必要以上に用心深く臆病になることのたとえです。些細な災難に過剰反応して警戒しすぎる様子を表します。
使い分けのポイント
「羹に懲りて膾を吹く」は、過去の失敗から過剰に恐れてしまい、必要のない用心までしてしまう滑稽さや教訓を含んだ表現です。ビジネスシーンやフォーマルな場では、そのままの四字熟語を使うとかしこまりすぎたり、教訓的すぎたりして浮いてしまうことがあります。そのため、状況に応じて「二の足を踏む」「及び腰になる」「萎縮する」などに言い換えることで、感情や状態をより自然かつ的確に伝えることができます。
「羹に懲りて膾を吹く」の言い換え・類語・関連語
過去の強い恐怖体験が尾を引いている状態を指す現代的な表現。
用心を重ねて物事に取り組む様子で、慎重すぎるニュアンスが近い。
恐れやためらいから、次の行動になかなか移せない状態を表す。
気後れしたり恐れたりして、前進するのをためらうさま。
自信や勇気がなく、積極的な姿勢を失って構えてしまうこと。
危険を恐れるあまり、必要以上の警戒や対策をとってしまうこと。
失敗などを恐れて気持ちが縮こまり、本来の力が発揮できなくなること。
リスクに対する恐怖から、少しの可能性をも排除しようとする状態。
過去の失敗の記憶に縛られて、行動が消極的になっていること。
ビジネス向けの言い換え
仕事・メールなどで使いやすい表現です。
先日のクレーム対応を気にしすぎて、今回の提案書に対して過剰防衛になっている。
前回のプロジェクトが難航したため、新しい企画への挑戦に及び腰になっている部下が多い。
厳しい指摘を一度受けたことで、会議の場で若手社員が萎縮してしまっている。
今回の投資案件については、石橋を叩いて渡るくらいの慎重さで精査を進めてください。
市場の動向が不透明なため、新規参入の決定に対してどうしても二の足を踏んでしまう。
丁寧な言い換え
相手への配慮を強めたい場面に向く表現です。
過去の事例を思い出すと、どうしても次の段階へ進むのに二の足を踏んでしまいます。
前回のトラブルが尾を引いており、新しい施策の導入に対してどうしても及び腰になっております。
前回の厳しい状況を思い返しますと、今回のお話についても少し尻込みしてしまいます。
今回の計画につきましては、石橋を叩いて渡るくらいの姿勢で臨む所存でございます。
安全性を重視するあまり、やや警戒心が強すぎたきらいがございます。
カジュアルな言い換え
日常会話や親しい相手に使いやすい表現です。
前回のプレゼンで大失敗したのがトラウマになって、また人前で喋るのが怖いんだ。
一度あんな怖い目にあったら、誰だって次の誘いに尻込みするよ。
いつまでも前の失敗を引きずってないで、前を向いて挑戦した方がいいよ。
そんなに警戒心が強すぎると、せっかくの面白いチャンスを逃しちゃうよ。
例文
- 前回のプロジェクトで大きな赤字を出したせいで、今回の新規事業に対して社内全体が及び腰になっている。
- 過去に騙された経験があるからといって、すべての人を疑って警戒心が強すぎるのも考えものだ。
- 一度のミスをいつまでも引きずって尻込みしているようでは、ビジネスチャンスを逃してしまう。
- あの時の失敗がすっかりトラウマになっていて、また同じような仕事をするのが怖くてたまらない。
反対語・対義語
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